再び大口投資家が動き始める。相場で勝つために必要なこと(1)
相場で勝つために必要だと私が考えていることは、
「不要な損失を減らすこと」が1つ挙げられると考えております。
例えば、上図の通り、騰落レシオは1月30日に77.89まで下落しましたが、
騰落レシオが80割れまで下落すると、日経平均は短期的にも急上昇が起こり得ますので、
先物の新規売りや、コール売りは極めて危険となります。
しかし、昨日の上昇や本日の急上昇は、
日経225先物の売り方や、コールの売り方の踏み上げが大量に起こったことが
上昇に拍車をかけた要因であると考えられます。
実際に、昨日の先物やオプションの建玉の増減を確認すると、
ポジションの解消が大きく起こっており、
売り方は踏み上げ買いでポジションを解消し、
買い方は利確売りや手仕舞い売りでポジションを解消したと考えられます。
なお、本日については、
特にオプションの建玉がコールもプットも大きく増加していることから、
売り方の踏み上げ買いは一巡し、大口投資家が新規でポジションをとり始めたことがわかります。
再び荒れ相場の予兆が出ております。
冒頭の話に戻しますと、
騰落レシオの下限到達や、オシレーター系指標の歪み等、
株価がいったん反転上昇する可能性があるサインが点灯している場合は、
先週~2月3日の急落時に、先物の新規売りやコール売りをして
本日のような急上昇で踏みあげられてしまうことを未然に防ぐことができます。
しかし、このような相場で、踏み上げられてロスカットに追い込まれる投資家は必ず一定数います。
そして、踏み上げロスカットの結果、資金が減りますし、精神的なダメージも被ることになります。
精神的なダメージについては、
買い戦略をとって株価が急落して損をした場合と、
売り戦略をとって株価が急上昇して損をした場合とでは、
売り戦略で損をした場合の方が精神的なダメージが大きくなりやすく、
その後の立て直しが難しいと考えられます。
なぜなら、買い戦略をとって株価が急落して損をした場合は、
何らかの悪材料が出たからこそ株価が急落したというケースが多く、
多くの投資家からみても、世間一般からみても
「こんなとんでもない悪材料が出て株価が急落したんだから損をしても仕方がないね」と、
多くの人から共感をされることになります。
さらに、株価が安くなっておりますので、安値で株を仕込むチャンスを狙うこともできます。
しかし、売り戦略をとって株価が急上昇して踏み上げられて損をした場合は、
何らかの好材料が出たからこそ株価が急上昇したというケースが多く、
買いのみの投資家や、世間一般からみると
「良い材料が出て株価も上がって良かった」となり、
踏み上げの損失に対しては共感してもらえません。
さらに、踏み上げで損失になるということは、
当然株価が上がることになりますので、
次回、買い戦略をとる時には、株価が上がった所を買わざるを得ない、
という状況になる可能性もあります。
この場合は、踏み上げで損を出して、資金が減ったのにもかかわらず、
株価が高くなってから買いを考えていかなければいけないという状況にもなり得るのです。
このように、買い戦略で急落時に損をした場合と、
売り戦略で急上昇時に踏み上げで損をした場合とでは、
精神的なダメージや、その後の相場への対応の難易度が異なるのです。
踏み上げで損失になってしまうと、
資金面も、精神面も、そして、その後の相場への対応についても、
非常に難しい状況に追い込まれてしまいます。
このようにならないためにも、
私は株価が底打ちする時には、
どのようなことが起こり、
自分はどうすれば良いのかを、
事前にしっかりと認識した上で、相場に臨むようにしております。
そうすることで、不要な損失を未然に防ぐことができ、
冷静な目でチャンスを探り続けることが可能になります。