株価の上下動に惑わされてはいけない。金融緩和+財政出動は、間違いなく株を大幅に押し上げる政策である。
金融緩和+財政出動は、間違いなく株を大幅に押し上げる政策です。
しかし、昨日は、FRBの緊急利下げ、日銀の追加緩和の政策後に相場が暴落したため、
多くの専門家からの解説は「利下げでも下げ止まらない」「日銀の追加緩和は規模が小さく意味がない」という内容がほとんどです。
結局、「政策発表後の当日の株価が上がれば良い評価」をし、
「政策発表後の当日の株価が下がれば酷評」するということをしているだけにすぎず、
当日の株価だけをみて、政策を評価すると本質を見失うことになり、
単に相場の上下動に振り回されているだけになってしまいます。
繰り返しになりますが、「金融緩和+財政出動は、間違いなく株を大幅に押し上げる政策」です。
よって、後々は、この時の政策が評価されることになるはずですが、
それは、株価が上昇してから評価されることになります。
これは、リーマンショック後の大暴落時も同様で、
株価が下がっている間は、どんな政策を打っても評価されることはありません。
しかし、株価が上がってくると、これまで悲観的に見てきた専門家のコメントも180度変わることになります。
私は、今年後半以降は「不景気の株高が起こる」と述べてきましたが、
昨今の各国の中央銀行のスタンス、そして各国政府のスタンスから
この見方をさらに強めております。
株価が最も勢いよく上昇するのは、企業業績が絶好調な時ではなく、
「金融緩和+財政出動で株価を押し上げる政策がとられる時」なのです。
一般的には金融相場と業績相場という言葉で説明されておりますが、
金融相場と業績相場は、先に金融相場がきて、その後に企業業績が回復することで業績相場が開始することになります。
そして、金融相場が開始する前には、必ず株価の暴落が起こります。
株価が暴落するということは、実体経済の先行きが悪いということであり、
まさに今の状況がこれです。
よって、今後は、各国中央銀行、各国政府の政策により、
政策総動員の金融相場が開始することになり、
今年後半~来年は、金融相場が顕著になっていき、株価が強烈に押し上げられやすい環境になる可能性があります。
いずれにせよ、当日の株価だけをみて政策を評価しても本質は見えませんし、
今のように日経平均VIが異常値を出している状況では、
何をやっても株式市場は評価してくれない、という状況になりやすいのです。
このことを理解した上で、今後の相場に臨んでいくと、
いずれ始まる政策総動員の金融相場にしっかりと乗って、利益を伸ばすことができるはずです。
上記は、今朝配信の相場分析レポートからの抜粋です。
【米国はもちろん、日本もこの先で金融緩和と財政出動の両方のアクセルが踏まれる可能性があり、
これは株価が最も強く上昇する環境となる。相場には、金融相場と業績相場があるが、株価が爆発的に上昇するのは金融相場の方である。
業績相場は企業業績が相場を押し上げることになるが、金融相場は、企業業績が悪い中で、
金融緩和と財政出動で相場を力づくで大きく押し上げることになる。
リーマンショック後の大底を打った後の相場でもあったように、株価の下落が大きければ大きいほど、
そして実体経済の先行き見通しが悪ければ悪いほど、金融緩和と財政出動のアクセルが力強く踏まれることになるため、
株価の下落も大きいが、政策が総動員されると、その後の株価の上昇も大きくなる。
今年後半以降は、政策総動員の金融相場が明確に意識され、不景気の株高が起こる展開を想定している。
また、政策総動員の金融相場では「こんなに企業業績が悪く、実体経済も悪いのになぜ株価はこんなに高いのだ?」と
多くの投資家が懐疑の中で相場をみることになるが、リーマンショック後の大きなリバウンド局面でも同様の展開が起こっていた。
よって、今年も同様の展開が起こると考えられる。】
政策決定の当日の相場の上下動は、その時の日経平均VIや、投資家心理、投資家のポジションの状況が非常に大きいため、
当日の上下動だけで、政策を評価すると本質を見失いかねませんので要注意です。
上記の景気サイクルと株価サイクルのズレ、
そしてエリオット波動と不景気の株高を意識して、今年後半~来年の相場を見据えております。